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拒食症の娘さんとの関係回復

親子関係でお悩みの方

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高校3年生の娘は身長168センチ、ぽっちゃり型でした。高校生になり、ますますぽっちゃりになっていました。ある時、娘が、「お母さん、私、頑張ってダイエットする。」と言い出しました。私も軽い気持で、「ちょっと痩せたほうがいいね」と。・・・・ここからダイエットが始まりました。最初は朝食にバナナ1本、間食を減らしたりと普通のダイエットでした。あまり効果が見られないと、娘は、カロリー本を買い、カロリー計算を始めました。

始まりはダイエット

高校3年生の娘は身長168センチ、ぽっちゃり型でした。高校生になり、ますますぽっちゃりになっていました。ある時、娘が、「お母さん、私、頑 張ってダイエットする。」と言い出しました。私も軽い気持で、「ちょっと痩せたほうがいいね」と。・・・・ここからダイエットが始まりました。最初は朝食 にバナナ1本、間食を減らしたりと普通のダイエットでした。あまり効果が見られないと、娘は、カロリー本を買い、カロリー計算を始めました。

何をするにも徹底してやる娘は、すぐに入り込んでしまいました。カロリー計算した食事をするようになり効果が表れました。そうするうちに、だんだん娘の様子がおかしくなってきたので、私は、「もうダイエットはやめなさい!」と言ったのですが、娘は、もっと痩せたい、もっと痩せたいと強い気持ちを持っていました。

心にも身体にも異変が

ある日の朝、お弁当を作っていたら娘が急に怒鳴り出しました。お弁当のご飯が多いと言うのです。おかずも、これはダメ、あれはダメとお弁当箱から出し始めました。

何を言っても聞かない娘と毎日食事のたびにケンカになっていました。すでに娘は食べ物を受け付けなくなっていました。家族からも孤立し、学校にも行かなくなってしまいました。

身体にも異変が表れました。月経は止まり、身体には湿疹が出て、髪の毛が抜け始め、ふらふらの状態になっていました。もちろん、私はこのことも神様に感謝し、祈り続けましたが、もう駄目だと言う気持ちになっていました。

涙で囲んだ食卓

そんな中、状況はますます悪くなっていきました。私は毎日泣き続け、夫婦は互いに責め合い、小学5年生の妹の精神状態も悪くなり、家族は壊れそうになっていました。ある日の夕食の時、食事をとらない娘に「カナン(妹)が心配しているから、食べても食べなくてもテーブルに着くように」と言ってみました。

娘は、しばらくして真っ青な顔をしながら食卓に入って来ました。みんなドキドキ、沈黙のまま食事が始まりました。もちろん娘は食べません。ふと、妹のカナンの顔を見ると、茶碗を持ったまま声も出さずに涙だけが流れていました。私はカナンに「涙のお茶漬けになるよ」と言って笑わせてみました。

笑うどころか、おばあちゃんも娘もカナンも私も、声を出してみんなわんわん泣いてしまいました。そして、娘が急に「ゴメン」と言い出しました。ただ「ゴメン、ゴメン」と泣き続けていました。

「アメリカ(マーリンチーム)に行きたい」

ある日教会で、アメリカマーリンチームの応募が始まりました。私と娘は教会の賛美チームに入っています。私達のチームは毎週土曜日に祈祷会をしています。その祈りの中に、チームのメンバー全員でアメリカチームに参加し、ハリウッドで賛美隊として立ち、路上ライブすることができるように1年間祈ってきました。信仰の歩みで申込をしたもののお金もなく、娘もこの状態では参加は無理だと思っていました。

他のチームのメンバーはアメリカチームに参加が確実になり、私はチームのメンバーにも申し訳ない気持ちでいました。しかしメンバーの方々はあきらめず、信仰を持って、私と娘も必ず一緒に行けると告白し続けて下さいました。そんな中、娘の口から「アメリカに行きたい」と。・・・・・ しかしお金もなく、娘もまだ食べる物を受け付けませんでしたので、絶対に無理な状況でした。私と娘は久し振りに心を一つにし、二人で祈りました。

「アメリカに行っておいで」

しばらくしたある日、夕食を食べ始めたとき、おばあちゃんが娘を呼びました。おばあちゃんは娘に「アメリカ行って治るなら行っておいで。おばあちゃんがお金出してあげるから。一人では心配だからお母さんと行っておいで」と言ってくれました。娘はニッコリ笑いました。

しかし妹のカナンがまた茶碗を持って泣きだしました。カナンも行きたいと言うのです。おばあちゃんが「ごめんごめん、カナンも一緒に行っておいで」と3人分出してくれました。

機内食を完食!

いとも簡単に食べられたまだ食事のとれないまま、不安もありましたが、神様に期待しアメリカに出発しました。成田空港に着き、売店に入りました。

なんとぜったいに食べないお菓子を1つ買ってカバンにしまっていました。私はそれを見て、信仰の歩みのように思えました。
飛行機に乗り込み、しばらくして、機内食が出されました。娘は、しばらく眺めてから食べ始めました。私は声もかけず知らん顔をしていました。

あまり美味しいとは思えない機内食をすべて完食していました。驚きました。あんなに食べることを嫌がっていたのに、いとも簡単に食べることができたのです。主をあがめました。

神様は確かに私達をアメリカに導いておられることを確信しました。その後の機内でもアメリカの地でも、すべて食事がとれ、笑顔が戻って来ました。

私達が祈ってきたハリウッドで賛美隊として立つこともでき、サンタモニカでも賛美隊として立つことができました。 またスティーブ兄(*注)達に、私達のチームの賛美を聞いて頂くこともできました。今振り返るとすべて神の許しの中で許されたことだと思いました。この問題があったから、私達はアメリカに行くことができ、賛美隊として立つことができ、この問題があったから娘は癒しを体験し、

なんといっても神の深い愛を知ることができ、神に従うすばらしさを知ることができました。今は以前より食べるようになり、身体も徐々に回復し、学校にも元気に行っています。

すべてのことはあなたがたのためであり、それは、恵みがますます多くの人々に及んで感謝が満ちあふれ、神の栄光が現れるようになるためです。(コリント人の手紙第二 4章15節)

*編集部注:スティーブ兄は、世界最大のゴスペルワークショップGNWA西海岸地区の責任者で、年間最優秀アナウンサー賞を2度受賞している著名なアナウンサーでもある。歌手スティービー・ワンダー氏とは同じ教会に所属し、友人でもある。

四日市市 永戸佳子

»月刊「雲の間にある虹」(発行:雲の間にある虹出版)2009年8月号より転載

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