虹君の願い

みなさん、こんにちわ。ハンナです。

今日は、子ども達の神のストーリーをご紹介します。
2004年5月５日(水)に「子どもと大人の祈祷会」がありました。この日は、祭日だったので来たのは「佐伯ファミリー」だけでした。

「光君」と「虹くん」と「愛(めぐみ)ちゃん」とお母さんの「真由姉妹」です。「虹くん」は、教会に来た時からぐじゅぐじゅ何かごねていました。賛美が始 まっても、お母さんの服を引っ張ったり、足で蹴ったりして注意しても止めませんでした。

・ハンナ「虹くん、どうしたの?」
・虹くん「…………………..。」
・お母さん「かぶと虫を買ってってきかんっちゃね。一匹、3千円もするのに。」
・ハンナ「え～!一匹が3千円もするのー。虹くん、3千円分、お母さんがお仕事するの、とっても大変なんだよ。寒い時だって車を洗ったり、お客さんから嫌 な事言われても一生懸命お仕事して、もらったお金なんだよ。」
・虹くん「いやだ～!いやだ～!かぶと虫かって～、かって～。」とまだ、お母さんを蹴りながら半べそをかいていました。
・ハンナ「虹くん、お母さんが虹くんに負けてとっても無理して、かぶと虫買ってくれたとして、次の日にかぶと虫死んじゃったらどうするの?」
・光君「そしたら、パーじゃん。」
・ハンナ「そうだよね。3千円もあったら一杯お菓子も食料品も買えるんだよ。神さまにお祈りすれば、ただでかぶと虫下さるよ。だから!お祈りしよう!」
・光君「そうだよ。祈ったらいいじゃん。」
・虹くん「祈ってもかみさま、きいてくれんもん!、いのらん!」
・ハンナ「虹くん、神さまはちゃんと聞いてくれるんだよ。」
・虹くん「きいてくれんもん!」
・ハンナ「聞いてくれんと思って祈らなかったら、神さまかぶと虫、虹くんにあげたいなと思っても、祈らないからあげられんでしょ。神さまは、虹くんが祈っ てくれればあげられるのになー、虹くんの願いをかなえてあげたいなーって思っておられるよ。」

こんな会話のやり取りが、しばらく続きました。この中で、虹くんは少しづつ落ち着いてきました。でも、「この事を感謝して祈ろう」と言うと「やだー」と祈 りませんでした。「じゃー、ハンナさんと光君とお母さんが祈るから、聞いていてね。」と3人で「虹くんにかぶと虫を与えて下さい。その事を通して神さま は、祈りを聞いて下さるんだという事が虹くんにわかって、虹くんがいっぱい、神さまにお祈りして、お友達に神さまはすごいんだよって教えてあげる事が出来 ますように。」と心を合わせて、お祈りしました。

家に帰る途中の車の中で、「虹くん」は「かみさま、かぶとむしをください。」とお祈りしていたそうです。そして、家に帰ったら、珍しくお兄ちゃんの「光 君」といっしよに洗濯物をたたんでくれたそうです。

それから、３日後の土曜日の5月８日に「若松区のグリーンパーク」で『北九州生ける神の教会の第9回ゴスペルコンサート』がありました。「コンサートが終 わったら、岡田牧師が少し遊ぶ時間をあげるって!だから遠くに行かないで。賛美の順番が来たら、すぐ、出られるようにしていてね。」と言うと、えらく素直 に「は~い。わかったよー。」と返事が返ってきました。

コンサートの間中、子供達は熱心に木の下の土を掘っていました。私は、コンサートの司会をしながら「何をしているのかしら?」と思っていました。子ども達 は、自分達の賛美する時になると、ちゃんと待っていてすぐにステージに上がって賛美をしました。
今までだったら、どこかに行って捜すのが大変だったのですが、今回はとても素直に指示に従っていました。終わると、またすぐに、土を一生懸命掘っていまし た。

コンサートが終わるのを待ち構えて、「光君」が牧師に「もう、遊んでもいい?」と聞いていました。牧師が、「いいよ。」と言うと喜んで飛んで行きました。 コンサートの後片付けが終わると、お母さんに買ってもらったフライドポテトを子ども達が、順番に大人に「あげる。」と持ってきてくれました。
虹くんは、土を掘っていたそのままの手で、一本持って「ハンナさん、あげる。」とくれました。

・ ハンナ「さっき、何を一生懸命ほっていたの?」
・虹くんと子ども達が、いっせいに「かぶと虫の幼虫!」
・ハンナ「すご～～い!いたの?」
・虹くん「うん!いっぱい、いたよ。ほら!」とペットボトルに土を入れて、その中に入れていました。虹くんは、とってもニコニコでした。

日曜日のCS(子ども礼拝)で、「神さまは、多くの場合、私達の願い通りではない形で祈りに答えて下さり、私達の一番良い方法で祈りに答えられる。今、教 会では大人の歩みが語られているから、神さまは、虹くんに大人のかぶと虫ではなく、赤ちゃんのかぶと虫を下さって、大人になっていく様子を見せようと思わ れたのかも知れないね。そして、土の中から見つけ出す楽しみも与えて下さったんだなと思います。「虹くん」も「光君」も虫が大好き!だから。幼虫から大人 のかぶと虫に脱皮するまで、大切に育てて、みんなに見せてあげてね。」と語る事が出来ました。

神さまは、「虹くん」の祈りに答えて下さり、すてきな方法でかぶと虫を与えて下さった事を、感謝します。

『イエスは答えて言われた。「神を信じなさい。・・・心 の中で疑わず・・・
祈って求めるものは何でも、すでに受けたと信じなさい。そうすれば、そ
のとおりになります。』(マルコ11章22～24節)